中途採用等支援助成金(UIJターンコース)
中途採用等支援助成金(UIJターンコース)についてまとめてみました。申請にあたり、間違いやすいポイントや注意点などまとめております。難易度の評価もしておりますので申請時の参考として頂けますと幸いです。
1.助成金のコース
中途採用等支援助成金(UIJターンコース)
2.助成金の概要
東京圏から地方への移住者を採用するための経費の一部が支給される助成金です。就職説明会や募集・採用パンフレットなど、その移住者の採用活動に要した経費の額に応じて助成金が支給されます。
(なお、東京圏から地方への移住者に対しては移住支援金の制度がありますので、UIJターンをする移住者と移住者を採用する企業の両方にメリットがあります。)
3.助成額
対象経費(※1)の合計額に助成率を乗じた額が支給されます。対象経費に助成率を乗じた額が100万円を超える場合は100万円の支給となります。
助成率 | 上限額 | |
中小企業 | 1/2 | 100万円 |
中小企業以外 | 1/3 | 100万円 |
※1 対象経費とは、対象労働者(※2)の採用活動に要した費用をいいます。
- 募集・採用パンフレット等の作成・印刷経費
- 自社ホームページ・自社PR動画の作成・改修経費
- (オンラインを含む)就職説明会・面接会・出張面接等の実施経費(出展料、会場借料、採用担当者の旅費・宿泊費、使用資料の作成・印刷・送料費用など)
- 外部専門家(社会保険労務士、中小企業診断士、民間有料職業紹介事業者等)によるコンサルティング費用
※2 対象労働者とは、次の要件をすべて満たす者をいいます。
- 東京圏からの移住者のうち、移住支援金の受給者となる者であること
- 管轄労働局に提出する計画書に記載した期間中に採用していること
- 雇い入れ当初より雇用保険の被保険者(高年齢被保険者を含む)とすること
- 少なくとも65歳に達するまで継続して雇用を継続し、かつ、雇用期間が1年以上となることが確実であると認められること
4.受給までの流れ
- 管轄労働局(和歌山県の場合は和歌山労働局。各ハローワーク(ハローワーク和歌山を除く)でも可。)へ「中途採用等支援助成金(UIJターンコース)計画書」を提出する。
- 計画書が認定された後に、採用活動を行い対象となる労働者を雇い入れる。
- 「計画期間が終了する日の翌日」または「対象労働者を雇い入れた日から6ヶ月を経過する日の翌日」のいずれか遅い日から2ヶ月以内に「中途採用等支援助成金(UIJターンコース)支給申請書」を提出する。
- 審査の上、問題が無ければ助成金が支給される。
5.必要となる法定帳簿等
- 雇用契約書または労働条件通知書
- 賃金台帳
- タイムカード・出勤簿等
- マッチングサイトに移住支援金対象求人を掲載した事業主であることが確認できる書類
- 対象労働者の移住支援金の受給が確認できる書類の及び当該移住支援金の申請に際して事業主が作成した就業を証する書類
- 対象経費の内容が確認できる書類(契約書、請求書等)
- 対象経費の支払いが確認できる書類(領収書、通帳等)
注:上記は主な必要書類であり、全てを網羅しているわけではありません。詳しくは労働局や専門家にご確認ください。
6.申請ポイント
- 原則として、地方公共団体の移住支援事業・マッチング支援事業(例:和歌山県)への登録が必要です。(但し、内閣府が実施するプロフェッショナル人材事業等を利用した者や、移住先の市町村が個別に認めた移住希望者を雇い入れる場合、登録は必須ではありません。)
- 民間有料職業紹介事業の紹介手数料や求人情報誌・求人情報サイトへの掲載料は対象経費に含まれません。その他にも、採用活動で生じた費用であっても対象経費とならない場合がございますので、労働局や専門家にあらかじめ確認されることをお勧めします。
- 本助成金は移住支援金の対象となる方の採用が必須となりますので、採用活動を行っても採用に至らない場合は受給できない点はご注意ください。
7.難易度
書類の準備に関しては助成金として一般的な難易度と思われます。採用ルートや採用対象者に制限があるため使い勝手が良いとは言えませんが、難易度としては5段階中3と評価します。